弘前市民会館   


   弘前市民なら見慣れた、弘前公園の中にある、コンクリート打放しの建物と言えば弘前市民会館です。     
自分の中では、この弘前市民会館が、弘前市内にある前川國男が設計した建物のNO.1ではと思っています。


 市民会館のどこが素晴らしいかというと(素人の個人的考察ですが...)

1. コンクリート 打放しの外観(内部も一部分)
 コンクリートパネルではなく、ひばの板目や節目が残っているところ。
 無機質なコンクリートの建物が、何故か自然豊かな弘前公園にとけ込んでいる点?.....が特に素晴らしいと思います。
 内部の塗装された場所と、コンクリート打放しのバランスが、また素晴らしいのです。
 
 7年位前に、外壁コンクリートの防水工事のために透明な樹脂のようなものが塗られたそうです。
 (市民会館の HPから 『
外装躯体 / コンクリート打放肌カランラテックス塗仕上』  となっています) 

2.
ロビー二階とシャンデリア
 正面入り口から入り、一階のロビーを見渡すと天井は低くて、ちょっと圧迫感があるかなあと思うのですが、
 左側(西側)に行くと吹き抜けになっていて、二階に上がる階段の向こうには、銅製のパイプと電球でできている
 シャンデリアが目にはいるのです。
 二階は天井が高く、コンクリート打放しの梁と塗装された天井の色そして、シャンデリア、大きなサッシ(黒色)、
 そのサッシの向こうに見える自然豊かな弘前公園の景色とのバランスの良さが、また素晴らしいのです!
 
3.木製の壁面の客席(綺麗な生音の響き)
 客席の壁面が、コンクリート+塗装ではなく、木が使われている点です。
 この壁面の合板と、所々に取り付けられた曲げられた厚い合板により、反響版を使用したときの生音の響きがが特に素晴らしいのです。
 客席のどこの位置に座っていても、ホールの響きがとても良く聞こえ、小さな楽器の繊細な響きから、大きな楽器の体に伝わってくる
 音まで気持ちよく体験することができるのです。
 

昨年(平成15年)12月に、この市民会館にて『日本フィルハーモニー交響楽団』の演奏会がありました。
もちろん行きました、感想は『素晴らしい!』の一言です。 素晴らしい演奏が会館の響きでもっともっと良く聞こえるのです。
目と耳と体で 十分に楽しみました。(私としては、2部の『白鳥の湖からの抜粋』がとても良かったです。)




ホール内部の画像です

1階ロビー
1階ロビー北側通路

1階ロビー西側(2階への階段)
2階ロビー西側(吹き抜けの階段)
2階ロビー(北側から)

2階ロビー北側通路

2階ロビー(南側から)
銅製のシャンデリア

1階ロビー廊下の壁
2階ロビーからの紅葉
1階ロビー廊下の壁

2階ロビーの天井
ホール西側の紅葉
客席の最後部から

緞帳(原画 棟方志功)
御鷹揚げの妃々達々(おんたかあげのひひたちたち)

反響版

特徴のある客席壁面

客席壁面
舞台からの客席
ベルカ賞ロングライフ部門受賞
(平成8年度市立博物館と共に受賞 )
 

客席パノラマ写真

(市民会館の内部は許可を頂いて撮影しました)



市民会館に関する詳しいデーターや、緞帳についての説明、ベルカ賞、そして前川國男と弘前市との関わり等については、弘前市民会館のホームページに詳しく記述されています。 弘前市民会館 http://www.hi-it.net/~shiminkai/ をご参考にして下さいませ。